NPO法人あるがまま会』は愛知県岡崎市を中心に活動している、不登校引きこもりの子を持つ親の会です。

あるがまま会とは?

あるがまま会とは、不登校や引きこもりの子の親の会です。あるがまま会では、まず、自分のあるがままを受け入れ認めてあげよう、そして次に、相手のあるがままも受け入れ認めてあげようを合言葉にしています。まず、ありのままの自分を抱きしめてあげてください。よくここまでやってきたね、と自分を思いっきり褒めてあげてください。心から愛してあげてください。そこから始めましょう。上から目線で注意するのではなく、対等な立場で、お互いのあるがままを受け入れ、気持ちを分かち合い、一人ひとりの中にあるものを引き出し、自分自身で気がつく、自助グループを目指しています。

娘が引きこもりに・・・

ある日、娘の部屋に入ろうとすると、「出てけ、入ってくるな」と物が飛んできました。「あんたが一番嫌い」「救急車を呼べ」「入院させろ」と暴れたときは、どうしていいのか分からず、ただ、おろおろするだけでした。そんなとき、主人は「一番長く傍に居るのはお前だ、お前の影響を一番受けている」と言いました。実家の母が電話で「あんたがちゃんと注意せんから、最近の親はよう言ってきかせれん」と言いました。私の気持ちに添ってくれたのは、猫のキョンだけでした。パートの仕事や家事で体を動かしているときはいいのです。ぼーっとすると、なぜか、涙が溢れてしまいます。流れる涙を舐めてくれたのは、物言わぬキョンでした。

カウンセリング、内観、気づいたこと・・・

昼夜逆転してカウンセリングに行けない娘の代わりに、よく私が先生とお会いするようになっていました。先生から「内観」をご存じですか?と訊かれ、内観を知り、内観を体験して、私は変わることができました。なぜ自分ばかりこんな目に遭うのとか、誰かのせいにしているうちは、解決しません。それは自分の人生の主人公になれてないからだと思うのです。誰かのせいにしていると、その誰かを主人公にして、じぶんを脇役にしていると思うのです。私は内観して気がつきました。問題の種は自分の中にあり、答えも自分の中にありました。それからは、自分の人生の主人公は自分になりました。問題を乗り越えると、問題は問題ではなく、自分を成長させるチャンスだったんだ、と気がつきます。

「あるがまま会」発足へ・・・

高校を中退し、心療内科で「うつ病」と言われ、家に引きこもっていた娘が、フリースクールへ通うようになり、「自立」という言葉を口にするようになった頃、3年間お世話になったカウンセリングの先生から、「心を語る会」を立ち上げてみませんか?と声をかけていただきました。私は心について学んだり、考えたり、話したりするのが好きです。好きなことをして、それが人の役に立つ、なんて幸せなことだろう、と思います。私が住む岡崎市には、不登校や、引きこもりの子の親の会がありません。もしあったら、私はもう少し楽だったかな、私が楽だと娘ももう少し楽だったかな、と思うのです。とかく、子どもに何かあると、まず母親が責められます。お母さんさえしっかりしてたら、お母さんが愛情豊かだったら、外で何があっても子どもは乗り越えていける、そう言われます。確かにそうなのです。でもそのお母さんが疲れていたり、お母さん自身が子どもの頃に傷ついて、その傷がまだ癒えてなかったら、責められたお母さんはどうなるのでしょう?そこで私は「あるがまま会」を発足しました。もし今、問題を抱えて、ひとりぼっちになっている方がいらしたら、一緒に問題を乗り越えてみませんか?